接骨院・整骨院で使われる機会が多いテーピングですが、「テーピングの種類が多すぎて、患者さんや施術目的に合ったものをどう選べばいいかわからない…」「業務用の在庫管理や仕入れコストを抑えたい」といった悩みを抱えている方も多いと思います。
キネシオロジーテープ(伸縮性テープ)、ホワイトテープ(非伸縮性テープ)、アンダーラップや固定用伸縮テープ、業務用の大ロールやバルクタイプなど、それぞれの特性や用途を正確に理解しないまま選んでしまうと、仕入れコストに無駄が生じるだけでなく、患者さまの装着感や満足度にも関わってきます。
この記事では、テーピングの種類・特徴の違い・キネシオロジーテープの選び方・ホワイトテープとの使い分け・業務用の仕入れとコスト管理のポイントなどを体系的にまとめました。テーピング選びの参考にしてみてください。
- 接骨院・整骨院で使うテーピングの種類と特徴の違い
- キネシオロジーテープとは何か・効果・選び方の5つの判断軸
- キネシオテープとホワイトテープの使い分け判断基準
- アンダーラップ・自着性包帯・ソフト伸縮テープ・固定用伸縮テープの活用タイミング
- 業務用キネシオテープのパッケージ仕様(大ロール・バルク)とコスト管理のコツ
- テーピング物販を導入して自費収益を底上げする視点
接骨院で使うテーピングの種類と特徴——まず「目的」から選ぶ
この章では、接骨院・整骨院でよく使われるテーピングの主要種類を整理します。どの場面でどのテープを選ぶべきかの判断の参考になります。
テーピングを目的と症状に合わせて使い分けることで、施術のクオリティが上がり、満足度の向上も期待できます。
接骨院・整骨院では基本的にキネシオロジーテープ・固定用伸縮テープの在庫がメインのことが多い傾向にありますが、患者さまや施術方針に合わせて適切な在庫バランスを配置しておくことで、現場での使い分けがスムーズになり、在庫ロスの削減や施術クオリティの維持につながります。
| タイプ | 伸縮性 | 主な目的 |
|---|---|---|
| キネシオテープ(伸縮) | 高 | 筋肉・皮膚へのアプローチ、動きのサポート |
| ホワイトテープ(非伸縮) | なし | 関節固定、急性期の動域制限 |
| 固定用伸縮テープ | 中 | 機能的固定、スポーツ復帰期 |
| ソフト伸縮テープ | 高 | 軽い圧迫、非伸縮・固定伸縮テープとの併用 |
| 自着性包帯 | 中〜高 | 粘着剤なし・肌に優しい固定・圧迫 |
| アンダーラップ | あり(下地用) | 肌保護・テープ剥がれ防止の下地 |
キネシオロジーテープとは?効果・選び方・院内活用の考え方
キネシオロジーテープは、皮膚と同程度の伸縮性を持つ、体を動かすためのテーピング用の粘着テープです。1970年代に日本で開発され、今や世界中のトップアスリートから介護の現場、日常のセルフケアまで幅広く使われています。
関節をガッチリと固定して動きを止めてしまう非伸縮テープとは異なり、貼付中も自然な動作を妨げずに筋肉や関節サポートができる点が大きな特徴です。
筋肉の起始・停止や滑走にあわせて適切に配置することで、筋肉の収縮・弛緩をサポートし、皮膚表面を持ち上げて血流やリンパの流れをスムーズにする環境を整えます。
業務用のキネシオロジーテープを選ぶ「5つの判断軸」
院内で扱う業務用のキネシオロジーテープを選ぶ際は、以下の5つのチェックポイントを順に確認すると、患者さまの肌質や施術シーンに適したものを選ぶきっかけになります。
1. 伸縮性の違い(固定力 vs 動きやすさ):伸びを抑えたタイプは関節のブレ防止やしっかりとした補強に向き、よく伸びるタイプは関節屈曲部へのなじみやすさや自然な動作サポートに向きます。
2. 粘着力と肌へのやさしさ:汗・水に強い「強粘着・撥水タイプ」と、毎日の連続貼付やかぶれ予防に適した「低刺激タイプ」を患者さまの肌状態・活動量で選び分けます。
3.生地の厚さと通気性:大腿・腰部などの大きな筋肉の圧迫・固定にはハリのある「厚手タイプ」、指先や関節屈曲部の違和感軽減には「薄手・高通気タイプ」が適しています。
4. 幅の使い分け(3.75cm / 5cm / 7.5cm):汎用性が高く在庫の主力となる「5cm幅(標準)」を中心に仕入れ、前腕・指先などに使いやすい「3.75cm幅」、背部・大腿用などの広範囲に使いやすい「7.5cm幅」をサブとして揃えるケースが多いです。
5.ロール長・パッケージ仕様:常用する主力品は業務用大ロール(30〜45m)やバルクタイプ(15〜80巻)で仕入れ単価を抑え、訪問や帯同などの持ち運び・物販用には標準小箱(4〜12巻)を活用するとコスト削減につながります。
キネシオテープとホワイトテープ——どちらを使うべきか判断基準
患者さまの施術を行う際、「キネシオロジーテープ(伸縮)」と「ホワイトテープ(非伸縮)」のどちらを選択すべきか迷うケースもありますが、「症状の時期」「動作制限の必要性」「目的」の3つの軸で整理すると判断が明確になります。
基本方針として、急性期や競技直前の強い関節固定にはホワイトテープ(非伸縮)、亜急性期〜慢性期や動作中の筋肉サポートにはキネシオロジーテープ(伸縮)を選択します。また、ホワイトテープで関節のアライメントを固定した上からキネシオテープで筋サポートを重ねる「コンビネーションテーピング」も現場で広く用いられています。
| 判断基準 | キネシオロジーテープ(伸縮) | ホワイトテープ(非伸縮) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 筋肉アシスト・動作サポート・可動域の確保 | 関節の固定・可動域の制限・過度なブレの制御 |
| 適した時期・場面 | 慢性期・日常の動作サポート・コンディショニング | 急性期・受傷直後・スポーツ競技本番・再発予防 |
| 主な対象組織 | 筋肉・筋膜・皮膚・リンパ流動環境 | 関節・靭帯・骨アライメント |
キネシオロジーテープの基礎知識とホワイトテープの特徴比較や具体的な部位・症状別使い分け基準を解説しています。
👉 キネシオロジーとは?テープの役割・効果とホワイトテープの違い・使い分け
その他の補強・保護テープ(アンダーラップ・固定用伸縮・自着性包帯等)の活用法
キネシオロジーテープやホワイトテープ以外にも、接骨院の現場やスポーツ現場では様々な「補助用・固定用テーピング」が使用されます。各テープの特性と適切な活用タイミングを把握しておくことで、患者さまの肌トラブルを防ぎながら、固定性能を最大限に高めることができます。
1. アンダーラップ
粘着剤がついていない薄手の保護用ラップです。ホワイトテープなど粘着力の強いテープを直接皮膚に貼る前に下に巻くことで、皮膚の角質損傷やかぶれ・体毛の引っ張られによる痛みを防止します。皮膚のデリケートな患者さまや高齢者、毎日のようにテーピングを巻くスポーツ選手などに活用されます。
2. 固定用伸縮テープ
キネシオテープよりも生地が厚く、伸縮率を抑えた伸縮テープです。ホワイトテープほどの完全固定はしたくないものの、「キネシオテープでは固定力や制限力が物足りない」という場面(膝関節や肩関節、足首の強力な補強)に活用できます。動きを一定残しながら、強力なブレ防止・補強感が得られます。
3. ソフト伸縮テープ
薄手で手で簡単に切ることができる伸縮テープです。主にホワイトテープの仕上げのフィニッシュクロスや、関節屈曲部の軽度な圧迫・固定、ガーゼやパッドの固定に使用されます。関節の凹凸になじみやすく、スピーディーな処置に向いています。
4. 自着性包帯・自着性テープ
テープどうしはしっかり密着・結合するものの、皮膚や衣類には粘着しない特殊な包帯・テープです。皮膚に粘着剤が残らないため、テープかぶれを起こしやすい患者さまへの圧迫固定や、アイシング用氷のうの固定、重ね巻き補強に活用されます。
業務用テーピングの選び方——コスト・品質・仕入れで失敗しないために
テーピングは院内で日常的に使用される消耗品のため、仕入れ管理とコストコントロールが経営面でも重要になります。単に「1箱あたりの価格の安さ」だけで選んでしまうと、剥がれやすくて何枚も貼り直すことになり、結果的に1施術あたりのコストが高くなってしまう失敗も起きます。
業務用仕入れで失敗しないための3つの実践ポイント
1.1巻単価ではなく「1メートルあたりの実質単価」で比較する
小箱パッケージ(3.5m〜5m巻)と業務用大ロール(30m〜45m巻)や多巻バルク箱(15〜80巻入)を比べると、大容量タイプの方がメートル単価を20〜40%近く下げられるケースが多いです。
2.主力サイズ(5cm幅)は大容量、特殊サイズは小箱で管理する
消費量の多い種類の幅は大ロールやバルク仕入れで単価を抑え、使用頻度の少ない種類・幅は小箱パックで仕入れることで、粘着剤の経年劣化による廃棄ロスを防ぎます。
3.患者層に合わせた最低2種類(スタンダード/特殊)の使い分け:アスリートや高齢者の方など、さまざまな患者さまに同じテーピングを使うと、「はがれてしまった」「かぶれが気になった」などのトラブルにつながることがあります。患者さまに応じて使い分けることで患者さま満足にもつながりやすいです。
キネシオロジーテープ・ホワイトテープ・固定用伸縮テープ・アンダーラップ等の特徴比較と現場での選び方はこちら。
👉 整骨院の業務用テーピング 種類と選び方の完全ガイド【キネシオ・ホワイト・スパイラル】
患者層とタイプ別おすすめテープ
同じ部位への施術であっても、患者さまや目的によって選ぶべきテープの仕様は異なります。ここでは患者さまの層別の課題に対応するダイヤ工業の代表的なおすすめのテーピングをご紹介します。
1. スポーツ選手・適度な圧迫・固定をしたい場合
発汗量が多く高強度の運動を行うアスリートや、ケガの後等でしっかりとしたサポートを求める場面では、汗に強いタイプや固定力の高いテープが必須です。
■撥水タイプ
汗や水に強く、伸縮率を抑えたキネシオロジーテープ(固定用伸縮テープ)です。
【撥水タイプの固定用伸縮テープ】アクションテックス

低伸縮・厚手生地を採用し、しっかりとした圧迫固定を実現した固定用伸縮テーピングです。撥水性を備えているため、激しい運動での汗や水濡れでも剥がれにくく、関節の固定や強い筋肉のサポート力を提供します。
▶ 【施術院関係者以外の方】アクションテックスの詳細を見る
2. 急性期での圧迫・固定をしたい場合
足首・手首・膝などの固定や急なケガの応急的な固定などには、伸縮が少なく固定・圧迫が可能なテーピングが求められます。
■超低伸縮タイプ
ホワイトテープに近い固定力ながら、曲面にも馴染みやすい新しいタイプです。
【超低伸縮の固定用伸縮テープ】ライトアクション

関節等のデリケートな部位や、動きを制限したい関節の固定におすすめのテーピングです。ホワイトテープに近い超低伸縮性を実現しているため、ズレを最小限に抑え、狙った部位を的確にホールドします。
■非伸縮タイプ
「固定力」と「自在な操作性」を追求した固定用の非伸縮ホワイトテープです。
【高品質の非伸縮テープ】ホワイトアクション

素材自体に独特の「しなり」を持たせることで、身体の複雑なラインに沿ってフィットし、素早くきれいに巻くことができます。やわらかい綿布を使用しているので、重ね貼り部分も程よいフィット感で固定することができます。
3. 日常生活で使用・肌刺激を抑制したい場合
日常生活でのサポートが中心となる患者さまには、お肌に優しい仕様のテープがおすすめです。用途や貼り方に合わせて以下の2タイプを使い分けるのがおすすめです。
■汎用性が高い標準タイプ
毎日の施術で幅広く使え、お肌への低刺激性を追求した万能なキネシオテープです。
【肌に優しい標準タイプ】αテックス(標準)エマルションタイプ

肌に優しいエマルション粘着剤を採用した標準的なキネシオテープです。適度な厚みがあり、汎用性の高いテーピングです。
▶ 【施術院関係者の方】αテックス(標準)エマルションタイプの詳細を見る
▶ 【施術院関係者以外の方】αテックス(標準)エマルションタイプの詳細を見る
■薄手で重ねて貼れるタイプ
複雑な部位への貼り分けや、重ね貼りを行う施術に適した薄手タイプです。
【薄手・重ね貼り用】αテックス(薄手)

肌に優しく、重ね貼りができる薄手タイプのテーピングです。薄手なので、指や手などの細かい部位の使用にもお勧めです。
どんな部位にどんな目的で巻くかによって、適した幅や伸縮性、生地の薄さ(通気性)が異なりますが、患者さまの状態や院の施術方針(固定重視 or 可動域・サポート重視)、巻きやすさに合わせて数種類を常備しておくと、さまざまなケースに使用できるので便利です。
よくある質問(FAQ)
Q1. キネシオロジーテープとキネシオテープは同じものですか?
A. 基本的に同じ伸縮性テーピング素材を指します。「キネシオロジーテープ」は学術・一般名詞としての名称で、「キネシオテープ」は通称・略称として広く浸透しています。特定の商標登録製品との区別の観点から、一般解説では「キネシオロジーテープ」と記載されるのが一般的です。
Q2. キネシオロジーテープが途中で剥がれてしまう場合の対策は?
A. 剥がれの原因の多くは「貼る前の皮脂・水分」「端部のひっかかり」「端部への引っ張り(テンション)」にあります。①貼る直前に肌の汗・油脂をよく拭き取る、②ハサミでテープの四隅(角)を丸く切る(コーナーカット)、③貼りはじめと貼り終わりの端2〜3cmは引っ張らずに置くように貼る、の3点を意識すると剥がれにくくなります。
Q3. 業務用の仕入れは大ロールとバルク箱のどちらがおすすめですか?
A. ベッド脇で日常的にカットして使用する場合は大ロール(30〜45m)が手軽でスペースを取りません。一人ひとりの患者さまに均一な長さの小ロールをお渡ししたい場合や、持ち運び・訪問が多い場合は個包装が詰まったバルクタイプが便利です。
Q4. キネシオロジーテープの正しい剥がし方は?
A. 皮膚への負担を減らすために、テープを皮膚に沿わせてゆっくりと平行に剥がすのが基本です。入浴後や温タオルで温めた後は粘着力が弱まり剥がしやすくなります。高齢者や皮膚が薄い患者さまには、皮膚保護材やリムーバーを使うこともおすすめです。
まとめ——テーピングを適切な選択と使い方のために
この記事でお伝えしたポイントをまとめます。
・テーピングは「目的(固定か・動作サポートか)」に応じて使い分けることで施術効果と納得感が高まる
・キネシオロジーテープは伸縮性があり動作を制限せずに筋肉・関節をサポートできる(5つの判断軸で製品選定)
・急性期の固定・制限にはホワイトテープ、亜急性期〜慢性期や動作サポートには固定伸縮テープやキネシオロジーテープが基本方針
・アンダーラップ(皮膚保護)やソフト伸縮テープなどの補助テープを組み合わせることでアプローチの幅が広がる
・業務用の仕入購入では「1mあたりの実質単価」で評価し、主力の種類・幅は大容量で仕入れることでコスト削減につながる
【詳細記事リンク集】
- ▶ ①キネシオロジーテープの効果と使い方【接骨院・整骨院向けガイド2026年版】
- ▶ ②キネシオロジーとは?テープの役割・効果とホワイトテープの違い・使い分け
- ▶ ③接骨院・整骨院の業務用テーピング 種類と選び方の完全ガイド【2026年版】
- ▶ ④業務用キネシオロジーテープ おすすめの選び方【素材・幅・ロール長・コスト比較】
【施術院関係者の方へ】テーピング仕入れ・在庫管理のご相談は会員登録がおトクです
「サンプルを試したい」「テーピングの違いを知りたい」など、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。ダイヤ工業公式オンラインストアでは、無料の会員登録(登録約2分)を行っていただくと施術者・医療従事者限定の会員特別価格にてすべての商品が1個からご購入いただけます。初回注文で「豪華新規セット」プレゼント!
※ご登録後は内容を確認させていただき、ログインに必要なURLを弊社担当者より営業時間内にお送りいたします。ご登録完了までにお時間をいただきますので、あらかじめご了承ください。営業時間:9:00~17:30(土・日・祝祭日、夏季・年末年始休暇除く)
記事について
執筆者:ダイヤ工業 メディカル部門スタッフ
ダイヤ工業公式Instagram:https://www.instagram.com/daiyak_medical/
ダイヤ工業公式LINEアカウント:https://line.me/R/ti/p/@ufc7127o